関連記事1)医薬品等の緊急承認制度の施行 通常、医療用医薬品を開発するには、動物試験から始めて(特に安全性を慎重に確認し)、次いで、ヒトにおける第Ⅰ相試験(健常人の試験)、第Ⅱ相試験(用法・用量の設定)、第Ⅲ相試験(既存薬との比較)を行って、薬剤の有効性、安全性、品質を慎重に確認した上で、厚生労働省に申請し、1年位の審査期間を経て、初めて承認を得て、発売に関連記事
新薬コラム① 医薬品はヒトにとって異物である。 これは小職が薬学生になって初めて認識したことですが、医薬品と言えども、ヒトの身体の中にはない物質であるので(ヒトの身体から取り出した成分を利用する特殊なものは除きます)、まず、「医薬品はヒトにとって異物である」ことをよく理解する事から始める必要があります。ヒトにとって異物である以上、通常は何らかの悪影響があっても何ら新薬コラム
新薬コラム② 健常人を対象とした試験のボランティアになった経験 今回は、健常成人男子を対象とした臨床第Ⅰ相試験について、以下の4点について、お話します。 ① 数十年前に実施されていた臨床第Ⅰ相試験の状況。 ② GCPの基準が出来て、試験の参加者が変わっていった。 ③ 臨床第Ⅰ相試験の試験内容の概略。 ④ 臨床第Ⅰ相試験の現状と大事なポイント。 医薬品の開発で、ヒトを対象とした最初新薬コラム
新薬コラム③ 患者さんを対象とした臨床試験での仕事内容。 今回は、患者さんを対象として臨床試験における仕事内容に関して、以下の3点について、お話します。 ① 患者さんを対象とした治験において発生する業務の内容。 ② 治験で得られるデータや記録類の完全性を担保するために講ずべき要件。 ③ データや記録類の完全性は、どのような場面で求められ、何故重要か。 今回は、製薬会社の臨床新薬コラム
新薬コラム④ 医薬品も市場から回収することがよくある 医薬品は、通常ヒトの身体に投与して、病気を治療するものであるから、清潔な環境で、100%間違いのないものを製造して、患者さんに提供することが義務づけられているはずです。しかしながら、現実には、種々の理由により、その薬剤の安全性、有効性、品質が確保できない状況が生じ、市場から回収する場合が生じているのが現実です。 厚生労新薬コラム
新薬コラム⑤ 医薬品の開発、承認取得時の資料作成時に気を付けること 今回は、医薬品の開発時、あるいは承認取得時に種々の資料を作成しますが、文章の中身や技術的な事は別にして、ここでは読み手の立場を考慮して、気を付けるとよいことに関し、以下の2点について、お話します。 (1) PMDAや厚生労働省の審査官も、ヒトであることを忘れてはいけない。 (2) 一般的な文章の書き方と違って、申請資料新薬コラム
新薬コラム⑥ 市販後の医薬品の卸売販売業者の業務内容 今回は医薬品の流通経路における卸売販売業者に関するお話をします。説明する内容としては、以下のうな内容となります。1)医療用医薬品の流通販売経路について2)卸売販売業者の主な機能 (1)物流機能 (2)販売機能 (3)情報機能 (4)安全性管理機能 それでは順番に説明したいと思います。新薬コラム
新薬コラム⑦ 医薬品の薬害で知っておくべき事。 薬害根絶の願いを込めた「誓いの碑」が厚生労働省前庭に建っているのはご存じでしょうか? この碑は、薬害エイズを発生させた国の責任を明らかにし、薬害の悲惨さを歴史にとどめて、「国は二度と悲惨な薬害を起こさないことを国民に対して誓ってほしい」との思いから、新薬コラム
関連記事2)後発医薬品企業等で発生したGMP違反発覚による業務停止処分! 過去2年位に渡って、10社近い後発医薬品企業等が、医薬品製造業の許可要件であるGMP(Good Manufacturing Practice)違反により、業務停止処分を受けています。内容は2020年12月に、ある企業で発覚した不祥事と同じようなもので、製造承認書と実際の製造方法が異なっていたとか、製造方法の変更の薬事関連記事
関連記事3)最近よく聞く「医薬品の限定出荷」の状況 「限定出荷」とは、医薬品の在庫偏在を防止するために、既存医療機関や薬局への医薬品の安定供給を優先し、新規採用は辞退するため、「特約店(卸)」に対して出荷数の割り当てを調整することで、医薬品の安定供給に支障が出るのを出来るだけ少なくする事である。 この対応の始まりは、元々は2020年12月に発覚した後発品企業のGMP違反関連記事